2018年10月14日日曜日

20世紀デジカメ リコー・DC-2Vを2018年に使ってみた

前回は本体の紹介でしたが、今回は使用感や撮影した画像編です。
前回に引き続き長いですが、よろしければお付き合い下さい。
リコー・デジタルカメラ DC-2V

まずは使用感から。
金属を多用して高級感が有るのと、ずっしりとした重さ。

持ち方も独特で、オペラグラスや双眼鏡を持つように、両手で水平に持ち、顔の前にカメラを持って来るのが基本。

液晶を常に表示しながら見ながらの撮影もできますが…、その状態だとフラッシュの切替ができなかったり、シャッターを半押しから離さないと露出制御してくれないなど、かなり癖の強い操作感になってしまいます。
液晶表示したままだと電池の消耗が激しい時代だったので、妙な仕様になったんだと思います。

ただ、マニュアルフォーカスと露出補正は液晶表示したままでも普通に使えます。

レリーズラグはかなり長く、シャッターを押し切った後「ピッ」と言う確認音が出るまでカメラを動かせず、5秒以上は待たされます。

そして、説明書が無いと時計合わせなどの細かい操作が分からないのもネック。
DC-2Eの説明書で良ければリコーのサイトからダウンロードできます。

ここからは、実際に撮影してみた画像を紹介します。
画像はIrfanViewで縦のみリサイズし、色合いの調整は一切していません。

蛍光灯しか点いていない部屋で撮影。
手持ちで手ブレ補正もないけど、ブレずに撮影できた。
リコー・デジタルカメラ DC-2V eneloopをマクロ撮影

リコー繋がりで、リコーウォッチを撮影。
リコー・デジタルカメラ DC-2V リコーのカメラでリコーの時計を撮影

液晶の角度が自由に変えられるので、ローアングル撮影もらくらく。
リコー・デジタルカメラ DC-2V ローアングルで白猫を狙う

白猫の後ろ姿。
鳩がいたので、それを狙っていたのかも。
リコー・デジタルカメラ DC-2V ローアングルで白猫を狙う

紫の発色もまずまず。
「マクロに強い」のはその通りですが、マニュアルフォーカスを使わないとピントが合わない事が多い。
リコー・デジタルカメラ DC-2V 紫のアサガオ?

有効38万画素なので、解像度はそれなり。
リコー・デジタルカメラ DC-2V 盛岡・肴町フラッグアート展

時々、変な色になる事も。
リコー・デジタルカメラ DC-2V 変な色になった画像

コンテナ列車を撮影。
曇りとはいえ逆光で、+0.9に露出補正。逆光にも強いみたい。
スピードが落ちていたけど、うまく撮影できた。
リコー・デジタルカメラ DC-2V 走行中のコンテナ列車を撮影

このカメラの一番の欠点は、画像と音声が独自形式だと言う事。

画像は拡張子こそ独自のJ6Iですが、一般的なJPEGに若干手を加えただけなのでリネームすれば表示できる場合もあります。
正式に対応している入手しやすいビューアーはIrfanViewXnViewですが、縦を576ピクセルにリサイズする必要が有ります。

音声の拡張子はJ6Sで、既存の音声データとは内容が全く異なるらしく、変換が必要なのですが、Windows用は存在せず、UNIXかMac用しか無いのが欠点。
しかも、音声データの解説をしているサイトがリンク切れ状態で、より敷居が高くなっている状態。
詳細はDC-1/1S/2/2L/2V/2E/2S Frequently Asked Questionsで。

また、メモリーカードが5Vのみの対応で、主流の3.3Vタイプが使えないのも欠点。無理やり使えばメモリーカードを壊してしまいます。
もっとも、内蔵メモリーのみで、専用ソフトとケーブルが無いと画像転送できない機種よりはマシですが…。

前回の記事が長すぎたので、手持ちのリコーカメラ達をこちらに載せます。
上から、DC-2V(1996年発売)、Caplio G3(2003年発売)、Caplio R1(2004年発売)。
年を追うごとに小型化が進み、DC-2Vがとてつもなく巨大に見える。
G3とR1は単3電池2本と、専用リチウムイオン電池の両用。
リコー・デジタルカメラ DC-2V・Caplio G3・Caplio R1のサイズを比較

厚みの比較。
Caplio R1のコンパクトさが際立っている。
リコー・デジタルカメラ DC-2V・Caplio G3・Caplio R1の厚みを比較

買ってみての印象ですが…。
変り種のデジカメが好きなので、満足度は非常に高いです。
しかし、今使うには画像の転送や音声変換など、万人にオススメできるものでは無く、自力で解決できる人向け、ということになります。

画素数が今の水準では笑ってしまうほど少ないですが、光学系の作りがしっかりしているおかげか、発色もよく、カメラらしい画質。
昔使っていたザウルス用カメラユニットCE-AG06は絵画調だったし、2004年春に購入した100万画素カメラのガラケー、京セラA5502Kは眠くなるようなぼんやり画質で発色もいまいちだった。

1センチマクロと暗い場所に強いので、ニッチ向けのカメラといえそうです。

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